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2.272026
こども性暴力防止法(日本版DBS)に関する説明会に参加して(後編)

目次
ちまたでこの法律が騒がれているのはなぜなのか

この法律の施行が令和8年12月から始まること自体を、まだ知らない事業者さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし、義務事業者は一刻も早く内容を把握しておくべきです。
施行日の12月25日になってから動くのでは遅すぎます。
施行に向けてやっておくべきことがたくさんあるからです。
犯罪事実確認(照会)には事前準備が必要
現在、こども性暴力防止法関連のシステムとして「こまもろうシステム」の構築が進められているそうです。
これを利用するためには、以下の準備が必須となります。
-
GビズIDの取得
-
事業者情報の登録
-
職員へのマイナンバーカード取得の促進
これらは法律の施行前から進めておく必要があります(今後、指定権者からも別途周知があるはずです)。
「システム」や「IT」という言葉に抵抗がある事業者にとっては、準備のハードルはさらに高いかもしれません。
犯罪歴があったとて、その職員を簡単に解雇はできない

経営者ならご存じの通り、日本において職員を解雇することは非常に困難です。
よほどの理由がない限り、クビにできません。
それは、犯罪事実確認で「前科」が判明したとしても同様です。
「前科があること」だけを理由とした解雇は、法的に認められない可能性が高いのです。
「こども性暴力防止法」に基づく措置であっても、労働関係法令の制約が免除されるわけではありません。
あくまで労働法に則った対応が求められます。
今後は「いかに犯罪歴のある人を採用しないか」が極めて重要になります。
そのためには、以下の対策を講じる必要があります。
- 就業規則の懲戒事由に「重要な経歴詐称」を規定
- 採用募集要項に「性犯罪の前科がないこと」を条件として明示する
- 誓約書を取り交わし、書面で前科がないことを確認する
では、今いる職員に犯罪歴があった場合にどうすればよいのでしょうか。
その職員を「こどもと接する業務」から外さなければなりません。
具体的には、業務範囲の見直し、配置転換、出向、転籍などです。
しかし、人員に余裕のない小規模な事業所では配置転換先がなく、解雇を選択せざるを得ないケースも出てくるでしょう。
直接子供と接する業務から外してまで雇用し続ける余裕がない事業者。
そういった事業者はその職員を解雇することになります。
もし解雇された職員が不当解雇として裁判を起こした場合、事業者が勝てるかどうかは個別具体的な状況によります。
「法律を守ったはずなのに、事業者側が訴えられるリスクがある」
――これが、この法律が騒がれている大きな理由の一つです。
「犯罪歴」という機密情報を保持する重み
いろんな個人情報がありますが、犯罪歴といった情報は特に慎重に管理しなければなりません。
万が一漏洩し、周囲に知られることになれば、当該職員への深刻な差別につながりかねないからです。
情報管理措置がしっかりしている事業者はどのくらいあるでしょうか。
個人情報を軽く扱っている事業者はいないでしょうか。
情報漏洩が発生した場合、法に基づく刑事罰の対象となるだけでなく、民事上の損害賠償請求を受ける可能性もあります。
そういった情報を扱っているということを自覚してください。
説明会で出ていた質問について

東京都で行われた説明会を、私もオンラインで視聴していました。
そこで出ていた質疑応答を共有します。
アルバイトの契約更新時に誓約書を取ることは有効か?
「更新のタイミングで、犯罪歴がないという誓約書を新たに提出させるのはどうか」という質問です。
契約更新のタイミングで新しく労働契約が成立するとはいえ、最初の雇入れ時に誓約書を取るというのとは性質が違ってきます。
一旦雇い入れている者の更新時に更新条件のようなものを新たに追加して、その条件を満たしていなければアウト、ということを裁判所がどう判断するかはわからないとのことでした。
内定前の人に犯歴確認を行うことはできるか?
これはNGです。
これが可能になると、応募者全員の犯歴を確認できてしまうことになります。
採用する意図のない人のプライバシーまで侵害する恐れがあるためです。
前編・後編で終わらせる予定でしたが、質疑応答の内容が想像以上にボリュームがありました。
残りの重要事項は「プラスα」として、次の記事でご紹介しますね。
私がお手伝いしたいお客様

私は、障害者福祉施設を運営している経営者の方を応援しています。
今回の記事の内容すら「知らなかった!」というまだ経験の浅い方。
私が伴走していくので、いっしょにがんばっていきませんか?
「施設を立ち上げたばかりで右も左もわからない。」
「現場にも出るし、事務仕事もやらなきゃいけない。」
「事務員さんを雇うには人件費が足りない。」
私に丸投げではなく、あくまで伴走です。
私もまだまだ勉強中の身です。
経営者様もいっしょに理解を深めていきましょう。
「運営について誰にも相談できない」
「孤独だな」
「わかってくれる人がいないかな」
そんな経営者様がいらっしゃいましたら、私にできるお手伝いをさせてください。
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