障害福祉サービス施設を運営しようと考えたとき、指定を取るための要件には人員配置があります。

サビ管、児発管はその要となる人員です。

 

サビ管、児発管とは？

	サビ管	児発管
正式名称	サービス管理責任者	児童発達支援管理責任者
役割	相談の援助や、個別支援計画の設定、サービスの評価を行う
配置が必要な施設	障害者総合支援法に基づき設置される障害福祉施設	児童福祉法に基づき設置される障害福祉施設

 

サビ管や児発管は「施設長」と思われている方もいるかもしれません。

施設長はどちらかと言えば「管理者」が該当します。

施設すべての総責任者といった役回りです。

 

サビ管や児発管は、利用者に対する総責任者といったところでしょうか。

利用者の初期の状態を把握し、個別にあった支援計画を立て、それに沿ったサービスの提供を行う責任者です。

利用者の直接支援よりは、マネジメントを行う側の人です。

 

最初に利用者との面談を行い、初期の状況やニーズ、課題を把握します。

そのあと、面談を元にその利用者個人に合った個別支援計画の作成を行います。

サービスを提供する中で達成する到達目標も設定します。

この個別支援計画に沿ったサービスの提供を行いながらモニタリングをし、必要に応じ計画のズレを修正していきます。

最後に、提供したサービスについての評価を行います。

 

この業務を行うためには複数人の職員や従業者がいます。

その人たちに対し、助言や指導などのチームマネジメントも行わなければなりません。

 

ちなみに「サ責」と略される人員もいます。

こちらは「サービス提供責任者」です。

役回りとしてはサビ管や児発管と似ていますが、なるための要件は違ってきます。

居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護の訪問系のサービスに必要な人員です。

 

サビ管、児発管の必要な配置人数は？

施設の利用者の人数によって違ってきます。

提供サービス	利用者○人に対する配置人数
療養介護 生活介護 自立訓練(機能訓練) 自立訓練(生活訓練) 就労移行支援 就労継続支援A型 就労継続支援B型 就労定着支援	60人以下でサビ管1人 61人以上は40人を超えるごとにサビ管1人
自立生活援助 共同生活援助	30人ごとにサビ管1人
児童発達支援 医療型児童発達支援 放課後等デイサービス 居宅訪問型児童発達支援 保育所等訪問支援	児発管1人以上

 

ご覧の通り、大規模な施設を運営するのでなければ、複数人必要となるケースはあまりないかと思います。

先ほども述べましたが、サビ管や児発管は、サービスを提供する責任者となります。

サービス提供の要となる人です。

そういった職務を把握したうえで、雇用をしていかなければなりません。

 

雇用するにあたり

サビ管や児発管は専門職です。

今は売手市場と言われていますが、地域によってそれぞれでしょう。

東京都の求人を見る限りでは、年収で最低でも300万円は見ておかないとすぐに辞められてしまうと思います。

(それでもかなり低めな印象です)

指定申請を取る場合、このサビ管や児発管が決まらないから申請に持って行けないというケースもでてきます。

また決まっていたけれども、直前になって辞められたということもあります。

そして、申請書には記載すべき箇所が複数でてくる職種です。

(申請書作成時、記載したのに辞められてしまったとなると、申請書のすべての箇所を書き直す必要が出てきます)

 

サビ管や児発管には、よりよい環境を求めて転職を繰り返す人もいます。

難しいことだとは思いますが、しっかりした方と信頼関係を築いて雇用したいものです。

施設の運営がうまくいくかどうかは、ここが要と言っても過言ではないと思います。

 

開設した施設でサビ管や児発管が辞めてしまい、代わりの人が見つからなかった場合。

サービス管理責任者(児発管)欠如減算というものに該当します。

サビ管(児発管)が辞めた月の翌々月から減算適用されます。

その額、４か月目までは3割の減算ですが、５か月目以降は5割減算です。

速やかに、サビ管(児発管)不在の状況を解消しなければいけません。

 

 

どこで求人するのか

ハローワークでも問題はないと思いますが、専門のサイトがあります。

 

LITALICOキャリア

障害福祉人材の求人に特化したサイトで、初期費用・掲載料・紹介料が無料です。

成果報酬型で、採用が決定したら費用がかかります。

 

ジョブメドレー

会員数100万人を突破した、日本最大級の医療介護求人サイトと謳われています。

こちらは障害福祉だけに特化しているわけではありませんが、有名サイトですので閲覧している求職者も多いかもしれません。

こちらも採用するまで費用は0円、採用決定時の費用は4万円「から」となっています。

 

カイゴジョブ

こちらも障害福祉だけではなく、介護も含めた求人サイトです。

やはり採用が決まるまでは0円となっており、採用1名で最低5万円「から」です。

１か月以内に退職されてしまった場合、最大で100%の返金保証があります。

 

スマフク

サビ管と児発管の採用に特化したサイトですが、求職者雇用者ともに、登録をしないと何も見ることができないサイトとなっています。