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わかりづらいサービス管理責任者の要件を簡単に

サビ管の要件

サービス管理責任者、略してサビ管は障害福祉サービス施設には要となる人員です。

必ず配置することが要件になります。

この配置が施設運営の運命を左右すると言っても過言ではありません。

しかしこの要件がわかりづらい!!

ざっくりでも、イメージができるように解説していきます。

 

研修と、実務経験が必須

実務経験

サビ管になるためには、以下の研修と実務経験が必要です。

  1. 必要年数の実務経験を積み始める
  2. 基礎研修を受講する
  3. 2年のOJTを行う
  4. 実践研修を受講する

最後の実践研修を受講することがゴールです。

 

実務経験とは(図1)

  • 「身体上若しくは精神上の障害があること、又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者」を支援対象
  • 以下のどちらかの業務を「第一種、第二種社会福祉事業」にておいて行うこと(具体的な事業説明はこちら 参照元:鳥取県社会福祉協議会)
相談支援業務 日常生活の自立に関する相談に応じ、助言、指導その他の支援を行う業務
直接支援業務
  1. 入浴、排せつ、食事その他の介護
  2. 本人や介護者に対する介護指導や、日常生活を送るための訓練指導など
  3. 上記の訓練等を行う者に対する指導

 

 

何年の実務経験が必要か(図2)

資格者1 資格者2 左の資格者以外
相談支援業務 3年以上 5年以上
直接支援業務 3年以上 5年以上 8年以上

ここでいう1年は、1年かつ180日という考え方です。

3年間業務を行ったとしても、180日×3年=540日未満であれば、3年の実務経験とは認められません。

 

 

資格者1と資格者2について(図3)

資格者1 資格者2
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士、精神保健福祉士の資格(資格取得以前を年数に含むのは不可) 「直接支援業務」に従事する者で、次のいずれかに該当する者(資格取得以前も年数に含めて可)

(1)社会福祉主事任用資格を有する者(社会福祉士、精神保健福祉士、研修・講習受講者等)

(2)訪問介護員(ホームヘルパー)2級(現:介護職員初任者研修)以上に相当する研修を修了した者

(3)保育士及び児童指導員任用資格者

(4)精神障害者社会復帰指導員任用資格者

 

実務経験は、図1の業務に従事することが、図3の資格の有無により、図2の年数だけ必要になるというわけです。

 

 

研修について

いつでも研修が受講できるわけではありません。

研修には以下の3つがあります。

 

サビ管になるためのゴールとしては、この実践研修を受講することです。

一般的に 正式名称 受講要件
基礎研修と呼ばれるもの
  • 相談支援従事者初任者研修(11h)
  • サービス管理責任者等基礎研修(15h)
必要な実務経験(図2)の2年前から受講可能
実践研修と呼ばれるもの
  • サービス管理責任者等実践研修(14.5h)
基礎研修の受講後、2年のOJTを経て受講可能
更新研修と呼ばれるもの
  • サービス管理責任者等更新研修(13h)
実践研修の修了年度を起点として翌年度から5年度ごとに1回の受講が必要

 

また、サビ管になったあとの更新研修の「5年度ごと」という考え方については、下の図がわかりやすかったので参考にしてください。

更新研修

引用元:東京都福祉保健局「研修制度変更に関するまとめ(令和4年8月改訂)」

 

基礎研修と実務経験の関係

研修

いきなり基礎研修は受講できません。

スタートは、図1の実務経験を積むところから始めます。

図2の必要な実務年数を積むのですが、その年数の2年前から基礎研修は受講できます。

 

基礎研修の受講のタイミングは、

  • 実務経験が3年必要な人は、実務を始めて1年で受講できる
  • 実務経験が5年必要な人は、実務を始めて3年で受講できる
  • 実務経験が8年必要な人は、実務を始めて6年で受講できる

もちろん、必要な実務経験年数を積んだあとでもよいですが、最短でサビ管になるには基礎研修を早く受講することがお勧めです。

 

基礎研修を受講後のサビ管になるまでのステップ

OJT

基礎研修を受講できたということは、次のステップに進むことができます。

残りの年数の実務経験を積んでいくのではなく、実践研修を受講する条件である、OJTに進めます。

OJTとは「On The Job Training」の略で、サビ管になるための必要な業務を行ったり、サビ管の補助として個別支援計画の作成を行うことです。

よりサビ管の実務に近い業務を行います。

これを2年以上経験し、ゴールである実践研修を受講することができます。

そのあとは、5年度ごとの更新研修を受けることを忘れないようにしましょう。

 

まとめ

サビ管になる条件は、なかなか複雑です。

制度が複雑化しているため、それを把握するのも困難になっていきます。

認められる実務経験の判断は、最終的には行政が行うため、不明確な部分はしっかりと担当部署に確認をしたほうがいいでしょう。

 

 

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