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顧客満足と顧客感動

今は「お客様は神様です」という時代ではないですが、やはりお客様が自分のサービスを利用してどう感じてくださったかは気になるもの。

と同時に、気にしなくてはいけないもの。

サービスを提供する側と、される側では感じ方が違うはずです。

 

顧客満足は当たり前

顧客満足(CS)はCustomer Satisfaction(カスタマー・サティスファクション)のことです。

企業が提供する商品やサービスが、顧客の期待値(満足度)にどの程度応えているかを定義する用語です。

お客様は「製品やサービス」を買っていると考えられがちですが、実はそうではありません。

製品の先にある「満足」という価値を買っているのです。

マネジメントの父である、ドラッカーも

「顧客は、満足を買っている」

という名言を残しているのです。

お客様の期待100に対しこちらが100のものを提供したら、それは「顧客満足」です。

お客様の「期待100」を満たしたことに対して、その対価を払うのです。

それ相応の提供がないと、お客様は「高かったな」と不満をもつことになります。

ですので、「期待」=「提供」

サービスを提供する以上、これが当たり前でこれを下回ってはいけません。

 

 

ドラッカーの名言

ドラッカーは他にもこんな名言を残しています。

1.マネジメントは人にかかわるものである

 

2.人が何かを成し遂げるのは、強みによってのみである

 

3.自らの知識や能力は、誰もがもっているに違いないと錯覚する

 

4.他社はうまくできなかったが、わが社はさしたる苦労なしにできたものは何かを問わなければならない

 

5.マネジメントはもともと権力をもたない。責任を持つだけである。

 

いろんな名言がありますが、私が一番しっくりくるのは3の「自らの知識や能力は、誰もがもっているに違いないと錯覚する」です。

自分が知っていることってそれなりに苦労して習得しているはずなのに、自分ですら習得できたんだと思うと、大したことがないような気がして過小評価してしまいます。

「私なんかが知っているんだから、みんな知っているだろう」と。

でもそうではないんですよね。

自分の知識やできることの棚卸は、定期的にやったほうがいいのです。

 

この考え方は同時にある危険を含んでいます。

「自分が分かることは相手も知っている」と自分目線で話してしまうこと。

お客様は私の知識に対しその対価を支払ってくれます。

だから私にとっては当たり前でも、お客様にとっては初めて聞く言葉かもしれない。

それをわかりやすく説明できなければ、私の商品価値は半減してしまう、つまり顧客満足は得られないのです。

 

顧客感動とは

顧客満足に対し顧客感動とは

「期待」<「提供」

の状態。

 

お客様が期待していたものよりももっと大きなものを提供したら、それが顧客感動につながります。

お客様の期待を、予想を、いい意味で裏切るのです。

予想外の付加価値をつけるといってもいいかもしれません。

例えば、足のむくみがひどいからマッサージ店に行ったら血行がよくなり、むくみだけではなくて腰痛までやわらいだ、とか。

 

以前私が経験した顧客感動は、飲食店のレジ係の方の愛想がとてもよかったことです。

これはおもてなし日本だと当然と言えば当然で、むしろ不愛想だとすぐにクレームがきそうなケースです。

飲食店のサービス係は愛想がよくて当然。

顧客満足であっても、顧客感動までにはなかなか発展しません。

ですが、その私の期待を超える愛想のよさだったのです。

おおげさという接客態度ではなく、おおげさと思わせずに感動レベルまでの接客をしてくれる。

この人のもつすばらしいスキルだと思いました。

しかも、この方は高級飲食店の店員さんではないのです。

町中でよく見かける、中華のチェーン店のお持ち帰り窓口の店員さんでした。

 

顧客感動が何につながるのか

それはリピートだったり、ほかのお客様を紹介してくれることにつながります。

一度顧客感動でこちらを信用してもらっているので、警戒心がなくなりハードルが下がりますし一からの関係構築は必要ありません。

その分、こちらの労力が減ります。

また、新しいお客様を紹介してくれるかもしれません。

 

自分自身が営業しなくても、営業マンが勝手にお客様を連れてきてくれるようなものです。

そして紹介だとその紹介されたお客様も警戒心が少ないでしょう。

成約につながる可能性があがります。

 

今はネット集客の時代。

商品の「口コミ」をみて、買うかどうかを決める人は多いでしょう。

「口コミ」には2種類ありますよね。

いい口コミと悪い口コミ。

 

「顧客満足」だとあえて人は口コミを書きません。

良くも悪くもない程度だと、わざわざ口コミを書くモチベーションは起こりません。

よっぽどその商品に不満があってその不満をぶちまけたい場合、ほかの人に注意喚起したい場合。

もしくはその逆。

よっぽどその商品に感動してその感動を他の人にも知ってもらいたい場合。

そういった場合に人は口コミを書くという行動をするのです。

少しの気づきで…

ほんのちょっとしたことがお客様の満足を上げも下げもします。

小さな気づきを大切にすることで、大きな利益を得る可能性も否定できません。

顧客満足だ顧客感動だなどと大きなことを語ってしまいましたが、まだまだ自分は不器用なままです。

ですが、出会うお客様おひとりおひとりに、最低でも「満足」していただけるよう尽力したいと思います。

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