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6.152023
6月に受けた研修会
記事の更新が滞っています。
外出が増えて、時間が取れない、、、はいいわけですね。
最近は研修会が立て続いていました。
その内容を、少しずつかいつまんで記事にしてみます。
過払い金返還請求事務についての勉強会
弁護士の先生が講師をなさっていました。
今から20年ほど前、消費者金融のCMがよく流れていました。
今は解消されていますが、過払い金が発生する仕組みはこんな感じです。
利率を決める、二つの法律がありました。
利息制限法と、出資法です。
利息制限法では、金利は上限20%と決められていました。
こちらはずっと変わっていません。
これを超える金利は不当利得となり、無効となります。
もう一方、出資法の金利は、貸金業に対する規制のための法律でした。
上限金利がずっと不変であった利息制限法に対し、こちらは年月とともに変化します。
昭和58年までは、なんと109.5%の金利でした。
昭和58年には73%に下がり、昭和61年、平成3年、そして平成12年には29.2%にまで減少します。
平成22年からは利息制限法と同じ、20%の上限金利となりました。
消費者金融が多く存在していた平成12年あたり。
利息制限法は上限金利が20%
出資法は上限金利が29.2%でした。
この9.2%の差が、過払い金を生み出していた原因です。
利息制限法では20%以上の利息の支払いは無効となっていました。
ただ、無効なだけ。
しかし、出資法の上限金利29.2%を超えてしまうと、刑事罰の対象となっていたのでした。
9.2%分は、違法ではあるけれど、刑事罰はなかったわけです。
ここがいわゆるグレーゾーンと言われるものです。
貸付業者は、刑事罰の対象となる出資法の上限29.2%は守っていましたが、利息制限法は守っていなかったのです。
捕まらなければいいや、という感じですね。
こうして、過払い金問題が社会現象となりました。
先にも書きましたが、今は出資法も上限金利20%と、利息制限法と同じになったのでこの問題は解消されています。
それにしても、昭和58年までは上限金利が109.5%と暴利に思える出資法。
なぜこのような数字が許されていたのでしょうか。
元は、お金ではなく、小作農に種もみを貸し付けるところから始まったそうです。
1つの種もみから、米は数10粒できます。
そうなると、利息が100%を超えていたとしても、返済はそこまで無茶な話ではなかったわけです。
種もみがお金に変わった近年、上限金利に無理が生じ始めたということです。
普段あまり聞くことのない、弁護士の昔話はかなり興味深いものでした。
江戸川支部新入会員研修
私が所属する江戸川支部に、新しく入った人たちのための研修会でした。
新入会員は10名ほどだったのに対し、多くのベテランの先生方がこの会のために参加してくださっていました。
レジュメを作り、研修会でお話しいただき、懇親会までごちそうになり。
間違いなく今の私よりお忙しい方ばかりなのに、その中でこのような会を設けてくださったのがありがたかったです。
その先輩がお話しくださった点をいくつかかいつまんで紹介します。
登録しただけではだれも仕事はくれないよ
「行政書士登録しても、仕事はない。誰も仕事はくれない。」とはっきり話されていたこと。
重々承知の上でしたが、言葉で聞くのは初めてでした。
登録してすぐの交付式に参加した際「支部が何もしてくれない」とぼやいていた他の支部の会員。
個人的には、個人事業主はそれこそ個人の責任で開業するのであって、確かに支部会費は払っていますが、支部に何かをしてもらう前提で開業された方がいることに驚きました。
支部会費だって、そこまで高額ではありません。
それで何かをしてもらおうというのは、、、
私は、むしろ自分が何かできないかを考えました。
紹介業者にだまされない
開業と同時に、多くの営業電話がかかってきます。
私の場合はある事情のためほとんどかかってきませんでしたが、ある程度するとHPが認識されてそこから番号を知ってかかってくるようになりました。
最近の手口としては、
- 自分のところでは回せないので、相続案件を受けてほしい。
- 福利厚生の一環として、相続の相談にのる業務をお願いしたい。
- 外国人の知り合いが多いので、入館手続きを一切任せたい。書類作成はこちらでやるので入管に持って行ってほしい。
など。
私は外国人業務をやらないのでこの手の電話はかかってきませんが、上2つはかかってきました。
あとは、芸能人と対談する、それでお金を取られるというケースもあるようです。
今はネット上でこのような手口が紹介されているので、ひっかかりはしませんが、営業側もいろいろ考えますね。
情報は、ネット上にたくさん転がっています。
しかし、取りに行こうと思わなけば、目にしない情報もたくさんあります。
そして「ひよこ狩り」という言葉。
まだ登録したてで何もわからない人に、書式やノウハウを教える代わりに高いコンサル料などを取ったりする行為のことです。
よくTwitterで目にする言葉ですが、「ひよこ狩り」に該当するかどうかは、その人の感じ方ではないでしょうか?
支払った対価に対してその「商品」が高く、だまされたと思えばひよこ狩りかもしれませんが、そうでないのならその人にとっては価値ある商品です。
誰が言ったかひよこ狩り。
このネーミングセンスが光ります。
というわけで、若干雑な記事でしたが、近況報告でした!